【少年野球コラム】「野球ノート」が子どもを伸ばす。書くことで"考える力"と"課題発見力"を育む、魔法の習慣┃南小ドリームズ
- hamaliyaro
- 11月8日
- 読了時間: 7分
更新日:12月10日

川崎市多摩区で活動する少年野球チーム「南小ドリームズ」です。
「練習はあんなに頑張っているのに、試合になると同じミスを繰り返してしまう…」
「コーチに言われたことは素直に聞くけれど、自分で考えて動くのが苦手みたい…」
「うちの子、"やらされ野球"になっていないかな?」
お子様が野球に打ち込む姿を応援しながらも、こんな悩みを抱えている保護者様は少なくないかもしれません。
どうすれば、子どもが自分で考え、主体的にプレーできるようになるのでしょうか。
南小ドリームズには、その答えの一つとなる大切な文化があります。
それが、選手と監督が1対1でやり取りする「野球ノート」です。
これは単なる練習記録ではありません。
子どもたちが感じたことを「自分の言葉」で自由に書き、監督が一人ひとりに「手書きのフィードバック」を返す。
この地道な「対話」こそが、子どもたちを劇的に成長させる“魔法の習慣”なのです。
この記事では、なぜ南小ドリームズがこの「野球ノート」を大切にしているのか、それが子どもたちの「考える力」と「課題発見力」をどう育むのか、その秘密に迫ります。
野球ノートは「宿題」ではなく、監督との「交換日記」
南小ドリームズの野球ノートは、「素振りを何回やったか」を管理する“宿題”や“記録帳”ではありません。
それは、自分のプレーと心を「客観視」し、「課題」を見つけ、「次の行動」を決めるための『考える道具』であり、同時に、監督との『信頼関係を築く交換日記』でもあります。
選手たちは、練習や試合で感じたことを自由に書きます。
「今日の試合、三振して悔しかった。力が入りすぎていたと思う」
「練習で、ゴロを捕る時のステップを意識したらうまくいった」
「次の試合では、もっと大きな声を出したい」
「監督からのアドバイス通りのスイングをしたらうまく打てました」
良いことも、悪いことも、自分の言葉で「書く」。
そして監督は、その一つひとつの言葉を受け止め、励まし、時には具体的なヒントを添えてフィードバックを返します。

なぜ「書く」だけで子どもは伸びるのか?3つの科学的メリット
まず、なぜ「書く」というシンプルな行為が、子どもを成長させるのでしょうか。
教育・心理学の分野でも「書くこと」が思考の整理や振り返りに役立つと言われています。
1. 自分のプレーを客観視できる「メタ認知能力」が育つと言われている
試合直後は「あー、悔しい!」と感情的になりがちです。
しかし、ノートに「書く」ためには、一度冷静になって「なぜ打てなかったのか?」を分析する必要があります。
この「自分を客観的に見るもう一人の自分」の視点を、心理学では「メタ認知」と呼ばれるそうです。
メタ認知能力が育つと、「運が悪かった」と感情で終わらせず、「踏み込みが浅かったからだ」と冷静に原因を分析できるようになるそうです。
これが「課題発見力」の第一歩です。
2. 「言語化」することで学びが定着すると言われている
コーチからのアドバイスは、その場では「わかった!」と思っても、翌日にはほとんど忘れてしまいます。
しかし、アドバイスや自分の気づきを「書き出す(言語化する)」作業は、脳に強烈な刺激を与え、記憶として定着させると言われています。
「なんとなくわかったつもり」が、「自分の言葉で説明できるレベルの理解」に変わる瞬間です。この積み重ねが、技術の定着を加速させると私たちは考えています。
3. 可視化することで「自己肯定感」を高めると言われている
野球ノートは、失敗の記録帳ではありません。
「できたこと」「嬉しかったこと」も大切な記録です。 ノートが「できたこと」や「監督からの励ましの言葉」で埋まっていくと、子どもは自分の成長を「目に見える形」で実感できます。
「自分はこんなに頑張ってきたんだ」「監督はこんなに自分を見てくれているんだ」という自信、すなわち「自己肯定感」の高まりにつながるとチームでも感じることがあります。
南小ドリームズ流・野球ノートが“魔法”になる「2つの理由」
「書く」こと自体のメリットに加え、南小ドリームズの「監督がフィードバックする」という文化が、このノートをさらに強力な成長ツールにしています。
理由1:「監督からの個別フィードバック」という絶対的な安心感
子どもたちにとって、監督は大きな存在です。
その監督が、自分の拙い文章や悩みと真剣に向き合い、言葉を返してくれる。
この経験が、子どもに「自分は大切にされている」「しっかり見てもらえている」という絶対的な安心感(=心理的安全性)を与えます。
安心できる場所だから、子どもは「こんなこと書いて怒られないかな…」と萎縮せず、失敗や弱さも素直に書けるようになります。
そして、監督からの的確なアドバイスによって、自分一人では見つけられなかった「次のステップ」が明確になります。
理由2:「自由に書ける」ことで育つオーナーシップ(当事者意識)
南小ドリームズのノートには、「これを書け」という厳格なフォーマットはありません。
「自由に書く」ことが尊重されます。
だからこそ、子どもは自分で「今日は何が課題だったか?」を必死に考えます。
やらされの子: 「監督に言われたから」なんとなく素振りをする。
当事者意識を持つ子: 「ノートに書いた『外角の球を当てる』という自分の課題」のために素振りをする。
目的意識が全く違います。
「監督に言われたから」ではなく「僕が、決めたから」。
自分で課題を見つけ、自分で解決策を考え(監督と相談し)、自分で実行する。この「オーナーシップ(当事者意識)」こそが、野球ノートが育む最大の財産です。
保護者はどう関わる?ノートの習慣を「応援」するヒント
この素晴らしい文化を、ご家庭ではどうサポートすれば良いでしょうか。
主役はあくまで子どもと監督です。保護者様は「最高の応援団」になってください。
1. 「書きなさい!」と強制しない
これが最も重要です。
親が「宿題」にしてしまうと、その瞬間にノートは「考える道具」から「やらされ仕事」に変わってしまいます。
リビングなど目につく場所にノートを置いておき、子どもが自主的に向かうのを見守りましょう。
2. 「検閲官」にならず「最高の対話相手」になる
「何書いたの?」と中身を詮索したり、「そんな反省じゃダメだ」と否定したりするのはNGです。
ノートは監督との大切な「交換日記」です。
ご家庭でしていただきたいのは、ノートに書く「ネタ(気づき)」を引き出す「対話」です。
「今日の試合、あのプレーどうだった?」
「練習で一番楽しかったことは何?」
子どもが「あ、そうか!」と気づいたことを、ノートに書くのは子ども自身です。
保護者様は、その「気づき」の瞬間を一緒に喜んであげてください。
まとめ:野球ノートは、子どもとチームの「信頼の証」
野球ノートは、単なる技術向上のテクニックではありません。
子どもが自分の言葉で「考える力」を育み、指導者がその一人ひとりと「真剣に向き合う」証であり、チーム全体で「子どもが主役」であることを示す、南小ドリームズの文化そのものです。
この一冊のノートが、野球の技術はもちろん、将来どんな道に進んでも必要とされる「自分で考えて行動する力」を、お子様の中に着実に育てていきます。
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